営業の話
セールスのテクニックは、自分なりに積み上げてきたものがありますのでそのことについて。
ただ、後輩とか他の営業マンに敢えて話すのは小っ恥ずかしいし、テクニック論をひけらかす人というイメージを持たれたくないので、こちらに書いておきます。
あくまで、自分の振り返りの意味と備忘録として
・営業マンの立ち位置
営業はお客様と会社の間に立つ職種です。
この立ち位置というのは、会社から教わることではないので、自分で気付かないと非常に苦労するポイントかと思います。
売れない営業はこの立ち位置が非常に極端で、
①会社に寄りまくった立ち位置
・社内のルールを遵守しすぎて、顧客と条件が合わず取引に発展しない。例えば、決められた値引率を遵守しすぎてしまうなど
・会社から指示された商材を全力で売ろうとする(お客様にその商品がフィットするかまで考えが及んでいない)
など、真面目な人に多い印象
②お客様に寄りすぎた立ち位置
いわゆる御用聞き。極端な顧客第一主義。
・顧客要望は必ず従う、変な忖度をする
・お客様にお願いや交渉を持ちかけられない
・足元見られがち
ある程度の数字はあげられるが、あと一押しという場面に弱い。何故なら、お客様にお願い・交渉の手が使えないから。
自信がなかったり、気の弱いタイプが陥りがち。
といった具合に、営業マンの立ち位置はどちらに寄りすぎても良くないものです。
では、どの辺りを目指して立ち位置を設定すれば良いのかというと、
私はいつも、真ん中より少しお客様寄りの立ち位置を目指しています。
お客様を0、会社を100としたら、40くらいの位置。
なので、顧客の意見はよく聞いて同意を示すが、無理なものは無理だと突っぱねる。
言いにくいことは全部会社と上司のせいにします。
「いやー、お客様の言ってることは個人的には全く同意見です!すごくわかります!ただ、うちの会社がわかってくれなくて、、、 会社の代表として情けないです。申し訳ありません」みたいな感じです。
大体返しは、
「〜さんは悪くないから、しょうがないよ」で落ち着きます。
あとは、値引きの交渉も敢えて大袈裟に、「お客様のために、上司と戦ってきます!」ということをアピールしたりもします。
・助かりますを使う
ある程度営業をやっている人間なら、困ったときに頼れる、悪くいうと自分のいいなりになるお客様を持っているはずです。
数字が足りない時や、売りにくい商材を会社から押し付けられた時などに、こういうお客様を頼る、使う営業マンは多いでしょう。
私はこういうお客様に助けられた時は必ず、「ありがとうございます」ではなく、「助かります」を意識的に使うようにしています。
・ふんわりOKを出したら、すぐ仕留める
全てお客様が、「じゃあ買うわ!」とハッキリ意思を示してくれるわけではありません。
「これなら、まあ、いいかなー」とか、
「この中だと、この商品は結構いいかも」といったOKなのか、それともまだ迷っているのか微妙な発言をするお客様も多いです。
そういう時は即座に「ありがとうございます!じゃあ、いついつの納品で手配して大丈夫ですか?今月数字厳しかったのでホント助かります!」みたいな感じですぐに畳み掛けるようにしています。
お客様が自分で結論を出せるまで待って、良かった試しはあまりないもので。
・値引き交渉の締め
商談において、値引きは重要な要素です。
値引きしすぎると自分の成績に響いたり、会社から怒られたりしますし、
かといって値引きしなさすぎると、そもそも契約にならないというバランス感覚が非常に問われます。
なので、営業マンはここが値引きの限界ですというのをお客様にうまく伝える必要があります。
私がよく使うのは、値引き以外のサービスを提案するというものです。
商材にも寄りますが、
例えば、まだ値引きのバッファはあるがこれ以上安い値段で売りたくないと思った際、お客様が「あと少しだけなんとかならないの?そしたら決めるからさ」と追撃をかけて来た時は、
「いや、ほんとにもう値引き限界なんで、あと出来るとしたら送料サービスするくらいです」とか、
「値引きと同等額の消耗品をおまけするくらいしか出来ません」とかいって、
値引きは限界だから違うところでサービスしますよという提案をします。
結構これは効果抜群で、お客様からしたら、
「よっしゃ、限界まで値引きを引き出してやったぞ」となるわけです。
商談を楽しむタイプの社長相手には特に効きます。
また、機会あれば別のテクニックも記録するかもしれません。
続くかも。