ヘビーな寄付
幸せをお金で買う5つの授業という本は4年ほど前に読んだのですが、良い本だったと記憶していたので改めて読み直しています。
お金の使い方に関する本なわけですが、
その中で
時間・金を人に寄付する行為は、「私には寄付できるくらい沢山時間やお金がある」と認識させる行為で、寄付者自身に幸福を感じさせるとの話があります。
読んでいて思ったのは子育てです。
子供は、時間とお金を私から大量に吸い取る生き物で、子育ては経済合理性に欠いた行為であると思うわけです。
子供はかわいい。でもかわいいというだけではなく、それ以上に幸せを感じられるのはこの寄付のメカニズムも関係しているのかと考えさせられました。
結局は、足るを知ることが幸せなんですね。
足るを知る方法が、他者への寄付であって、私はそれ子育てというヘビーな寄付行為で知ったという話。
衣食足りて礼節を知るという言葉も私は好きなんですが、
衣食足りたら、足るを知る。これが幸せへの2ステップでしょうか。
人事について
「失敗の本質」にある一文で、「人事評価は組織へのメッセージ」とあり、とても私には刺さったわけです。
古典のリーダーシップ論なんかを見ても、人材登用・人事評価がうまく出来た組織は繁栄するといったニュアンスのことが書いてあります。
アンドリュー・カーネギーもそんな感じのことをお墓に書いてあったと記憶しています。
それくらい、組織作りと人事評価は密接に関わっているわけですが、自分の組織ではどういう人事をして、そのことを組織全体にどう浸透させればいいのかと考えています。
以前、お客様との雑談の中で、
「どうしてオリンピックはあんなにぐだぐだなんだろう?東大を卒業したエリート集団のやることとは思えない」と言われ、
私の回答は
「たぶん、人事評価がそういう仕組ではないんじゃないですか?人事評価と国益がリンクしてない仕組みなんじゃないかと思います」なんて話して、えらく納得していただいたことを思い出します。
この話を後から振り返って、我ながら、その通りと痛感するわけです。
良い人材を殺すのもまた、人事評価の仕組みだと思うのです。
人事権を握ることは最高の権力であると思います。人事権を掌握して、「さあ、出世したきゃ俺に媚びろ」というメッセージを発信する組織ではうまくいかないと思うのです。
これもまた、お客様の小売企業の会長の話なんですが、
この企業は会長が商品開発をしており、上代価格は各支店の店長たちが、店長会議の席で商品を見て、いくらで売りたいかをそれぞれ表明し、その中央値を売価として設定するといった方式を取っています。売価が確定するまで、店長たちに原価は伏せられています。
価格決定をこういった方式で決める企業も珍しいと思いますが、私が感銘を受けたのは会長の姿勢です。
店長会議に、会長は出席せず、店長会議での価格決定は絶対とし、最高権力者の会長とはいえ、決して口を出さないというのです。
「店長たちは小売のプロだから、その意見を尊重する。一度でも俺が口を出したら、忖度し始めて、純然な値付けが出来なくなる。
安く値付けされた時は腹が立つが、絶対に口に出さず、次の商品開発で見返してやるとバネにしている」とのこと。
最高権力者が、自身の影響力の大きさをよく理解されていると大変感銘を受けました。
権力も人も生かす殺すは、使い方と考えさせられます。
厳しさってなんだ
最近、役員と部長から、下のやつにもっと厳しくしろと言われます
それで、厳しくってどうすればいいんだと、暇さえあれば考えているわけです
性格上あんまり怒鳴りつけたりはしないし、マイクロマネジメントはしたくないし(マイクロマネジメントはやってしまう性格なので意識してセーブしてる)、何が正解かわからないわけです
私の大好きな「人を動かす」には、そんなやり方書いてないわけです
余談ですが、友達の家にあった「話し方入門」をコミュ障の為の本?といじっていたのを思い出した
新入社員の態度も、能力も、「俺もこんな時期あったなー」と考えると、厳しく叱る気分にもならないですからね
結果は出さないとやばいよ、俺も怒られちゃうよとプレッシャーをかけているくらいなもんです
何か答えに行き着いたわけではないけど、とりあえずひたすら相手の考えを聞いて、甘いところがあれば追求するスタイルでいこうと今は思っています
最近、「超入門 失敗の本質」を読みました
読んでない人には強くおすすめします
紙の本も買って、2周目読んで、その後オリジナルの方にも挑戦しようと思います
映画 ワンス・アポン・ア・タイム・インハリウッド
見た映画の記録つけようと思っただけです
解説やレビューといった丁寧なものではないです
長い映画だったので、2日に分けてゆっくり見た
タランティーノ作品らしく、暴力シーンは痛快
実際の事件をモチーフにしているらしいけど、カルトを返り討ちにする結末に変わっているのはスッキリした
この映画の前にイングロリアス・バスターズを見たけども、タランティーノは火炎放射器が好きなのかな?
ブラピは老いてからより格好良い
友達の定義
なんかシビアなタイトルになってしまってるんですが(笑)
関西に住んでたときの友人で、昨年お母さんを亡くされた方がいまして
関西に住んでた時は一番仲良かったわけです
よく泊まりにも行っていて、お母さんにも大変お世話になったので、葬式に参列できないのは辛いなと思いました
残された家族、友人はより辛いだろうなと思うわけです
そんな友人ですが、私が関西を離れてからぱっとしない生活をしており、就職してからも、変な会社入ったり、ちょっとニート期間があったり、勝手ながらに心配してたんです
すると最近、連絡があり、話を聞いてみると自分で起業した会社で初めて売上が入ってきたと喜びの連絡をくれたわけです
そもそも起業したことすら知らなかったので、私はまあ驚いて、なんだか先を越されたなーと悔しく思いつつ、だけども全く嫉妬の感情はわかず、悔しいんだけども自分のことのように嬉しいと思ったのでした
私はとても人間らしい人間なので、非常に嫉妬深く、自分の隣に成功者がいれば落とし穴に落ちないかなと思うし、金持ちは心が汚いと言われたら納得しちゃうし、人の欠点を探すのは達人級なのに褒めるのは絶望的に下手なわけです
そんな私でも家族以外で、素直に相手の成功を喜べる人が少ないながらもいて、そういう人が友達なんだなと改めて実感したわけです
そう考えると、なるほど、友達をたくさん作れるほど私は聖人ではないけれど、少ないながらも友達がいるというのは人生の喜びが増えることだと思いました
エネルギー
今日配信された全裸監督2にピエール瀧が出演していてテンションが爆上がりしました
「凶悪」コンビのリリー・フランキーとの共演での復活だったので、より嬉しい!
また、登場の撮り方も最高だし、エンドロールで名前ピンで出してるのも最高
ネットメディアは面白いものの為なら何でもやる、そういうエネルギーを感じます
全裸監督の時代背景、1990年代も、金のためなら何でもやる、素直に欲を追求する人々が溢れていた時代ってのもとてもエネルギーがあって好きです
善とか悪とか抜きにして、欲望を素直に追求する人間のエネルギーは凄まじいと思うのでした
エネルギーのあるところに未来はあると、当たり前ながら強烈に感じた次第です
空気抵抗と真空
新社会人の時、電話を掛けるのが苦手でした
ビジネスの電話なんて殆ど経験がなく、とにかく怖かったわけです
電話に出るのは苦手じゃないのに、電話を掛けるのは苦手でした
こう言われたら、こう返して、面会のアポを取る理由はこうで、いつ本題を切り出して、とかとか
考える程に億劫になっていき、「午前は先方忙しいかもな。午後になったら掛けるか」と先送りし、
午後になると「今日はもう遅いから、明日掛けよう」となって、いつまでもうだうだしているということがよくありました。
頭ではやるべきこと、やった方がいいこと、理屈や必要性は充分に理解しているはずなのに、行動に移すことができない状態
怖がったり、不安だったり、自信がなかったり、タイミングを測ってしまったり、準備が過剰だったり
クレーム対応なんて1秒でも早く電話したほうがいいに決まっているのに、億劫になってしまって発信ボタンが押せないとか
こういう状態を、私は空気抵抗と思っています
自分なりの空気抵抗への対応策は、考えないことでした
脳みそを空にして、行動してから考えるわけです
電話を掛けるのが億劫な時は、とりあえず発信ボタンを押して、相手が出るまでのコール音の間に話すこと考える
アポイントを取る理由を作りたい時は、とにかく良い提案がありますと無理矢理アポイントを取って、その後に提案内容を考える
そんな感じで、アドリブ成功体験が溜まってきた頃には、空気抵抗は気にならなくなっていました
ここから、一番書きたかった内容なのですが、
空気抵抗って何歳になっても、どんなタスクにも、あると思うんですよね
空気抵抗の厄介なところは、当事者・本人以外には感じられないことだと思うのです
部下や後輩に、いかに必要性を論理的に説明しても動いてくれない時は、きっと空気抵抗が働いていると思います
現場ではなく、机上でビジネスを考えた人の話を聞くと、「この人はビジネスの現場が真空だと考えているのかな?」と思います
いくら素晴らしい品質、価格、サービス、顧客満足度、宣伝があっても、見えない空気抵抗にまで視野が及んでいないプランは実現性に欠くと思うわけでした