したためノート

自分の考えをまとめる為、思った時に思ったことをしたためています

松竹梅から見るニッチな気遣い

僕が将来やりたいことの1つで、ホテル経営があります。

世界中の美しい景色を望める土地でホテルを営もうという野望なわけです。

 

その目的として、お客さんに「また来たい」と思わせることはある種、生きるモチベーションを与えることに等しく、それは僕自身が経験から思うことなわけです。

 

そして、日本人ほどホテルスタッフに向いている民族も珍しいんじゃないだろうかという思惑もあります。

世界の人より、日本人が一番優しさ、思いやりで優れているというわけではなく、ニッチな気遣いにおいてはなかなかに素晴らしい感性を持った文化ではないかと思うのです。

 

例えば、松竹梅というランク付けにおいて、松=特上、竹=上、梅=並のように使用されています。松竹梅の元ネタは中国に起因していますが、ランク付けは日本独自の文化です。

 

元ネタとなる歳寒三友(中国の松竹梅が描かれた画題)には松が一番上で、梅が一番下などの上下関係というものはありませんでした。

 

この松竹梅ランクは、遊郭において遊女のランク付けに用いられたことから一般に普及したと言われています。

お客様が「並」と注文して、それを聞いた他の客に「あの客は並しか頼めない程度の甲斐性なのか」思われないよう、恥を欠かせないために松竹梅の呼称を使用し始めたもののようです。

なんとニッチな気遣いでありましょうか。

 

そして、松竹梅の呼称が一般化してくると、梅を注文すると「あの客は梅しか頼めない程度の甲斐性なのか」となってしまうので、今度は松と梅を入れ替える店も現れる始末。

もはや、行き過ぎた親切。お節介レベルのニッチな気遣いです。

しかしながら、この感性こそサービス業には抜群に効くと思うのです。

それも、他国文化の中でそのサービスレベルを提供出来ればコントラストが効いて抜群に映えると思います。

 

そんな素晴らしい文化でいつか商いを行えることを夢見ております。